マイクロデザイン研究室

ロボットと生物の共存を実現する研究

 教授 内木場文男   助教 金子美泉

ロボット技術は著しく進んでいますが、未だに生物のような自分で考え状況判断をするロボットの実現には至っていません。マイクロデザイン研究室では昆虫サイズの「マイクロロボット」に、生物の脳の働きを模倣した制御システム「人工脳」の研究をしています。マイクロロボットは蟻をモデルにした6足歩行ロボットであり、人工脳IC 回路を載せての歩行動作を実現しました。また、セラミック磁気回路を導入したアクチュエータや発電機のような「高機能MEMS デバイス」の研究開発も進めています。MEMS デバイスはマイクロロボットの電源搭載化を実現するだけでなく、電子機器の小型化に大きく貢献します。小型システムだけでなくBMI(Brain MachineInterface)の研究も行っています。BMIを用いた、人が考えただけでロボットが同じ動きをする研究は、将来的に医療や介護の分野で大きく貢献できます。人型ロボットでは、人間に近い設計や機構に関する研究だけでなく動作シミュレーションも行っています。これにより、工業分野だけでなく人と共存できるロボット社会の実現も可能となります。