材料工学研究室

材料界面の組織制御により健全なマルチマテリアルを創製する研究

准教授 渡邉満洋

溶接・接合プロセスは、構造物を構築する上で必要不可欠な工程です。それは多くの場合、さまざまな形状をした構造物を構築する際、一度のプロセスで最終形状を作製することは困難であり、いくつかの部品を個々に作製してそれらを溶接・接合して最終製品にするためです。さらに近年では、さまざまな分野において製品の軽量化、微細化、高機能化、高信頼性化などが求められ、この課題を解決するためには特徴的な性質を有するさまざまな材料を組み合わせる必要があり、すなわち強固な界面を有する異種金属ならびに異種材料接合材の創製が必要になります。本研究室では、さまざまな性質を持つ材料を先端接合技術を用いて接合し、マイクロ・ナノメートルレベルの観察・解析を用いた接合界面組織の解明ならびに機械的性質(強度など)の測定を通じて、界面組織と機械的性質の関係を明らかにすることを目的に研究を行っています。とくに、機械加工技術を用いることによって形成される特徴的な材料組織の形成機構の解明により、組織制御を用いた健全な異種金属ならびに異種材料界面設計を試みています。