プロジェクトについて

「IoTデバイスのための低品位な熱源を利用した超スマート発電機の研究開発」では、小型のランキンサイクル発電機を開発し、IoTデバイスへの搭載の他、身の回りの熱エネルギーを電気エネルギーとすることができ、Society5.0社会の実現によるIoT機器の増加に伴う電力不足の解消ならびにエネルギーの有効利用の手段となります。

 具体的には、IoT機器からの排熱や家庭や工場の排熱、体温などの熱を用いて有機作動流体を高圧蒸気にしてタービンを回して発電するオーガニックランキンサイクルによる発電機を開発します。ランキンサイクルは、火力発電所と同じシステムですが、タービンをはじめとした機械要素は、MEMS技術や3Dプリンタの技術により小型化し、最終的には手のひらサイズの発電機を製作します。これにより、IoT機器に搭載することや、ウェアラブルに持ち運ぶこと、ドローンに搭載することも可能になります。

 超小型発電機は、上述のような利用方法の他にも様々な用途の可能性があります。超小型発電機の技術を軸に様々なエネルギー問題を解決すべく研究拠点を形成します。発電機の大きさや発電容量、熱源の形態や温度など、様々な仕様に応じるために共同研究を推進したいと考えています。

 プロジェクトのメンバーには、日本大学理工学部の幅広い専門の研究者が集まっています。熱工学、流体工学、電力工学、マイクロマシンの技術を結集して開発を進めます。